ウディコン初参加の感想(2)
~ウディコンに参加したいと思った理由~
18/09/02
【2】の記事は個人的な記録であり、30を超えた私の記憶はひどくあいまいである。
で、あるが、思い出せるままに書いてゆく。
【ゲームを作りたい】
いつかゲームを作りたい、といった感情は、ゲームとともに育ってきた多くの子供たちが有するものでないかと思う。
私の場合は、小学校の頃にスーパーファミコンの「ファイナルファンタジーIV/V」「第三次スーパーロボット大戦」「ロマンシング サ・ガ1/2/3」などをやるうちにその気持ちが点火した気がする。休み時間には自由帳にFFシリーズの戦闘シーンのような絵をかいて、ともだちにやってもらっていたことを憶えている。
そして自然と、将来なりたい職業のひとつに「ゲーム作る人」が加わっていた。
だが、人生にはいろいろある。
私はほかにやりたいこともあったので、ゲーム制作に携わる道は選ばなかった。
しかし、種火は残っていた。
日々生活していても、
気がつくとゲームシナリオのプロットを考えているようなことがよくあった。
この記事を読んでいる中に10代、20代の人がいたら覚えていてほしい。
「心についた火はなかなか消えずに、ずっと自分を焼き続けることがある」
ということを。
私には未練が残っていた。
ゲームを作りたいなら、時間のある若いうちに作っておくべきであった。
ちゃんと失恋できていない恋のように、それはずっと心に残ってしまっていた。
夢は呪いに近い部分もある。
それは開けるべきではないパンドラの箱かも知れない。
どちらが本当に幸せなのかは・・・
が、まあ、それはいい。話を続ける。
そして、フリーゲームとの出会いがその感情を揺さぶる。
【フリーゲームをはじめて触る】
フリーゲームの存在は4,5年前までまったく知らなかった。
当時の私は、仕事から帰ってきてはYouTubeやニコニコ動画でハロプロの動画を漁るだけという、外から見るとなんとも悲しい生活をしていた。いや、本人としてはなかなか楽しい時間だったのだけど。○○最強!
で。
そのうち、なにか別の気分転換がしたい。ゲームやりたい、と思うようになった。
しかし、わたしはゲームを20歳過ぎるあたりからほとんどやらなくなっており、ゲーム機は一人暮らしのアパートには持ってきていない。いや、そもそも映像を写すテレビもない。
新しいゲーム機とテレビを買うのはなんだかもったいないしなー、と考えていたところ、世に「フリーゲーム」という奇特な文化があることを知る。
タダでできるのか。
こりゃいい。ヒマつぶしにはなるべ。
と、壊れかけのノートパソコンにゲームをダウンロードをし始めた。
そして、「フリーゲームなど、個人が趣味で作ったゲームに過ぎないし」とタカをくくっていた私は、衝撃を受けた。
面白い。
ハズレもすごく多いが、面白い作品はかなり面白い。
そこには商業の作品にはない何かがあった。
絵がヘタだ。だが味がある。
話がヘタだ。だがおもしろい。
システムが変だ。だが慣れると親しみがわく。
そして、いくつかのゲームを漁るうちに、かの有名な『悠遠物語』に行きついた。
起動すると、ふわふわとした雰囲気の女の子が主人公ではないか。
「フン、評価は高いらしいが、グラップラー刃牙の大好きな俺を夢中にできるかな?」とはじめは強がっていた。
だが気がつくと、ゲームのプレイ時間は50時間近くになっていた。
お、おもしろい。これ個人で作ったんすか・・・。
すっかりハマリ、「悠遠物語」の攻略記事などを見るうちに、このゲームがウディタというゲームエディターで作られ、ウディコンというコンテストに出されていたことを知る。
「俺もウディタでゲーム作りやってみようかな・・・」
そう思うまで時間はかからなかった。
【ウディタをさわる】
たぶん、はじめにウディタにさわったのは2016年秋頃だったと思う。
ダウンロードして驚いた。
「やべー、まったくわからない。」
ウディタははじめでつまづく人も多い、と耳にしていたが、理解した。
つまづいた。
それにアナログ人間だった私は、デジタル機器やプログラムに関して苦手意識しかなかった。家電を買っても説明書を読まないタイプの人間だった。
ともあれ、わからない。
仕方ない、めんどいけど調べるしかない。
検索すると、ウディタの情報を提供してくれている人が世の中にいっぱいいることを知る。
なるほどねえ。ありがたい。でもやっぱりよくわからん。
次第にめんどくさくなってくる。
変数。コモン。各データベースの役割。
新しいことを理解するパワーが足りない。
ウディタを始めるための「基礎」の壁が超えられない。
だめだこりゃ、としばらく投げ出す。
でもやぱりちょっとだけ、と少し触ってみる。
絵を書いて、ピクチャとして動かしてみる。おお、動いた。
キャラチップを書いて、顔グラフィックを表示して、会話させてみる。
おお、楽しい。
初めてのセルフ変数。
わあい、切り替わったぞ。
わからないことはめちゃくちゃ多い。
だが、少しでもわかってくると、とても楽しい。
自分は今、ゲームを作っている。
子供のころからの夢だったゲーム作りを。
そうこうするうちに、
「これは、一度作品を完成させれば見えてくるものも多いのではないか?」
と思い始める。
目標を設定しよう。
やるなら次のウディコン、つまり
2017年度夏に開催される、第9回ウディコンだ。
【第9回ウディコンに間に合わない】
いつ『花まるプリンセス』の構想ができたのかはハッキリ覚えていない。
何個かファンタジ―RPGのプロットを作り、そのどれもが長くなりそうなのであきらめ、思いついたのがアイドル成り上がりストーリーだった。
ハロプロの動画を見まくっていた自分なら書けるはずだ。YAZAWAの本も持っているし。
制作を開始したのは、たぶん2017年の2~3月だったと思う。
ウディコンまであと半年弱しかない。
間に合わせるためには、サクッと終わる短編にしよう。
目標はとにかく完成させることだ。
だが、やっていくうちにやりたいことは増えていく。
やりたいことを実現するために、どのようなコマンドやコモンを作ればいいのかわからず、調べるうちに数日が過ぎてゆく。
仕事が忙しく、家に帰ってから続きを制作する元気がない。
でもなんとかしなければ。
私は有給などを使って、制作に時間を割いた。
結局、第9回ウディコンに間に合わなかった。
当時は9割近く完成したと思っていたが、今思えば6割くらいだった。
つまり、全然間に合わなかったのだ。
最後の方に無理した反動でやる気がなくなり、
2017年はほとんどウディタを起動することすらなかった。
敗北感だけが残った。
YAZAWAはおやおや、という顔をしているように見えた。
【第10回ウディコンに参加】
だが、時間がたつと、やる気もすこしづつ出てくる。
2018年の春に新しい家に引っ越したことと、新しいパソコンを買ったことで、環境と気分が変わったのも大きい。
だが、一番大きいのは自分の「やる気スイッチ」を発見できたことだと思う。
それは、今回の花まるプリンセスでいえば、
花まるプリンセスの曲と歌詞ができたことだった。
(※テーマ曲の歌詞はウディコン時のVer1.10では表示されないので、Ver1.20以降のクリア後「おまけ」で試してほしい)
その歌を彼女らが歌うと想像することで、
自分の中で登場人物たちのリアリティーが増し、ターボがかかってきた。
これならいけるかもしれない!
曲のデキうんぬんはわからない。
ゲームの感想でそのことに触れてくれる人がまったくいなかったので、正直イマイチだったのかもしれない。
それでもこれは、私にとって大きな発見だった。
この「やる気スイッチ」については、あとの記事でも言及してみたい。
そして花まるプリンセスは完成した。
ほとんどは基本システムで構築されたゲームであるが、
ゲームとしては、大切な私の処女作である。
ゲームを出力し、最後のテストプレイが終わったのは、
エントリー締め切りの一時間前、7月28日の23時ごろだったと記憶している。
急いでreadmeのテキストを入力し、zipファイルに圧縮、
ウディコン作品のエントリー画面からアーップ!!
げ!!
受理されない! 変な画面が出る! なんで!?
何回か試して、どうやらスクショのデータが大きすぎたことが原因のようだった。
150KB以下でなければいけないらしい。
時間がなさすぎて焦った私は、
クリップスタジオペイントでそのスクショをぎゅっと圧縮して、出来も確認せずにそれをアップした。
やった!!今度はアップできた!!
ウディコンの作品エントリー画面を何度も更新して、
数分後に自分の作品が表示されたのを確認。
どうやら無事にエントリーできたようだ。
やった!!
・・・ん?
でもなんかサムネがガビガビじゃね?
明らかに圧縮しすぎだった。
ま、まあいいか、間に合ったんだし・・・。
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以上、私がウディコンに参加するまでの、わりとどうでもいい話であった。
こんなん読んで楽しい人いるんかな?
まあいいや。
さて。
次は、本記事の主題ともいえる
を書いていきたい。