八人のアダム開発日記_9​ もっと変化したい

19/11/09

夜が冷えるようになってきた。

今は休日を中心に『八人のアダム外伝』の制作を少しずつ進めている。

平日も作業したいのだが、日中はデータとにらめっこする仕事をしているせいか頭に余白のないことも多く、作業が2、3日空いてしまうこともしばしばである。
仕事しながらでも毎日作業している人は本当に偉いし、たくましいと思う(なかなかそうはなれないよ、ホント)。

とはいえ制作のモチベーションはウディコン直後に比べればかなり回復した。
モチベーションというやつは何がきっかけで湧き出てくるのかけっこう謎なのだが、時間が解決してくれることも多い。

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今、進めているのは主にシステム作りだ。


戦闘システム、アイテムの搭載システム、アイテムの売買システムなどを改善している。
ウディコン時の本作は欠点だらけだったが、特にユーザビリティに欠けていた。
そこを少しでも補うのが目下の課題である。

それにしてもシステム作りは・・・手間がかかる。

このゲームの全作業時間の7〜8割は費やしていると思うが、まだまだいくらでも改善点はある。

 

何度か書いてきたが、このゲームを通してシステム作りを経験できたことは本当にありがたいことだと思っている。

これほど手間がかかることを知らなかったし、地道で面倒ではあるが、想定通りに動いたときはとても嬉しい。システムを作る作業自体がなんらかのゲームをしているような感覚でもあり、頭の訓練にもなっている気がする。

とはいえ私は誰か師に学んだわけではないため、ものすごく効率の悪いシステムをつくっているのではないか、と思うこともしばしばである。
なので、いつかシステム部分も公開して、好きに講評してもらうのもいいかもしれない。


さてさて。

今年のウディコンが終わってからもうすぐ3ヶ月が経つ。
わずか3ヶ月前のことながら、ひどく昔のことのようにも感じる。

 

この3ヶ月の間にも、Steamやアプリ、スーパーファミコンミニなどでいろんなゲームをプレイした。仕事や生活でも様々なことがあり、新しい記憶は次々と上書きされてゆく。

 

そうすると、ウディコン期間中に遊んだゲームの記憶もどんどん過去のものになっていく。
それらに触れたとき残った感触や感情は、浜辺に書いた文字が波にさらされるようにだんだん薄れてゆく。

当然、誰かにとってのわたしの作品もそうなのだろう。
記憶の奥、めったに開かない押入れにしまわれたことだと思う。そこは一生開かないかもしれない。

 

だが、それは忘れたのともまた違う。
 

押入れにしまった記憶も、なにかのきっかけに甦ることがある。

 

それは、その作品の話題をどこかで見かけたり、話したりしたとき。
そして、その作者の次の作品をプレイする機会があったときだろう。

 

だから思う。
 

製作者にとって大切なのはいつも次の作品なのだ。

いつも、どんなときも、これからが重要なのだ。
最高を達成した瞬間でさえ、それが過去になったとき最高ではなくなる。

 

ボクシングのWBSSチャンピオンになったばかりの井上尚弥も、その勝利インタビューではもう今後のことを話していた。
自分の最高はまだこれからだ、自分はこんなもんじゃないと思っているからだろう。

 

私はモーニング娘。が好きなのだが、最近入った子たちは表情や動きがまだ素人のそれである。がんばっているのだが、なんとなくパタパタしている。
それに比べてセンパイたちのパフォーマンスは実にキビキビとしている。風格すら漂う人も、アイドルとしての絶頂期を迎えたであろう人もいる。

 

だが、そんな先輩たちにはあまりなく、新人の子たちには多く存在するものがある。
それは成長と変化を遂げる『余白』だ。

その変化を見るのが楽しみだから、新鮮だから、面白いから、この子たちを追いかけてみよ

うと思うファンの人たちがたくさんいる。


人は変化するもの、成長するもの、そしてそれに付随するストーリーが好きなのだ。

 

私も変化したいし、変化を見せたい。

そのためにも、まずは『八人のアダム外伝』を完成させなければならないのだと強く思う。

11月中にはシステムを完成させ、演出とバランスを年末年始で見直して改善する。

公開目標は・・・本当は年内だけど・・・ごにょごにょ。


そして、2020年からは本格的に『八人のアダム』を形にしていこう。

システムの基本部分は外伝のものが使えるはずだ。

彼らの舞う舞台を、早く作り上げなければならない。
 

そうしないと自分の中の時間が進まない。変化が訪れない。
 

それができたときにはじめて自分はスタート地点に立てるのかもしれない、というおぼろげな期待があるんだ。

それがなんのスタート地点なのか、今はわからないが。

こんなことを思いながら、2019年が暮れてゆく。冬はもうすぐそこまで来ている。