落ちた
18/09/13
落ちた。
私がとある賞に応募していた作品が落選した。
落選。
嫌な響きだ。
私自身は、その作品を書いている間はこの作品は面白い、または面白い要素があると思ってゴリゴリ書いていた。それはだれかのアンテナに引っかかるのではないかという期待があった。
しかし落選した。
つまらなかったのだろうか。
それとも私の書き方が拙なすぎて、内容が伝わらなかったのだろうか。
それともその賞が求めるものに、作品の雰囲気が一致しなかったのだろうか。
それが面白いと思ったのは、私の思い込みだったのだろうか。
わからない。
評価が返ってくる賞でもないから、なおわからない。
その作品が面白いのかはわからないが、
いまの私はその作品を成仏させたいと思っている(正確には、成仏させたいのはその作品ではなく、その作品を面白いかもしれないと思っていた私の心をであるけれど)。
つまり、賞が評価してくれないなら自分で勝手に書いていくしかない、という気持ちだ。
それは「神討紀」というタイトルの作品だ。
いつどういう形になるかはわからないが’、連作にしてちまちま発表していけたらと思う。
はー(ため息)。
ちなみに、賞とかコンペに落ちたときに私が思い出すのは、
かつて世界的な建築家であるI氏の講演会に参加したときのことである。
I氏は国内外で様々な巨大建築の設計を担当した日本屈指の建築家であり、世界トップレベルの建築賞も受賞したことがあるほどの人であるが、その講演の少し前になんらかのコンペで落選したばかりのようで、講演会当日はそのことに憤慨している様子だった。
I氏は自作をしりぞけて決定したデザインに対して、
「こんなつまんないよくあるデザインがどうして通るのだろうか、まったく」と講演会中にブツクサいっていた。
私は残念ながら講演の内容はよく覚えていないのだが、I氏のブツブツいっていた姿だけはすごく印象に残っている。なお、その講演会に誘ってくれた建築家の知人によると、世界的な建築家クラスでもコンペに通るのは10回に1回とかだそうだ。建築家というのはかなりタフでなければやっていけない世界らしい。
私はなにかに落ちたときは、このI氏のブツクサを思い出す。
もっといいものにしてやる。
落とした連中を後悔させてやる。
I氏ほどの人でもそうだったのだから、がんばらねば。
いやー、しかしつまらなかったのかなあ?
落ち着いたら読み返してみないと・・・。